紅 kure-nai リンク切れ報告
「この子を守ってやってくれ」
「……つまり、仕事の依頼ってことですか?」
「そういうこと」
紅香は軽い口調だったが、聞いている真九郎は心臓の鼓動が早まるのを感じた。彼女は真九郎にとって、ただの知り合いではない。恩人であり、大先輩なのだ。
柔沢紅香は、真九郎と同じ揉め事処理屋。その実力は業界最高クラスと言われる存在。活躍の場は全世界規模で、武勇伝は数知れず。真九郎のような駆け出しの新人から見れば、まさに天上人。そんな彼女からの依頼なのだ。
多忙な紅香は、自分に来た依頼を他の同業者に回すことがたまにある。もちろん、それは紅香が信頼できる相手に限定。だから、彼女からこういう話が来たことは素直に嬉しい。
しかし、その内容が問題。
そもそも、この少女は誰なのか?
「こちらは九鳳院紫。今年で七歳になる」
真九郎の疑問を察して、紅者が先回りするように紹介した。
「……あの九鳳院ですか?」
「他にあるか?」
それはそうだ、と納得し、真九郎は再び少女を見つめる。
九鳳院を名乗る家系は、この国に一つだけ。その資産は世界全体の数%に及ぶとさえいわれる大財閥、九鳳院家。名家中の名家だ。
この少女が、そんな一族の人間だというのか。
紅 kure-nai 1話
紅 kure-nai 2話
紅 kure-nai 3話
紅 kure-nai 4話
紅 kure-nai 5話
紅 kure-nai 6話
紅 kure-nai 7話
紅 kure-nai 8話
紅 kure-nai 9話
紅 kure-nai 10話
紅 kure-nai 11話
紅 kure-nai 12話(最終話)